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日の旅
ト市二中野雨情
八月十五日、寿会主催の
会貝慰安旅行の一行に加わ
り、騒がしい都じんを離れ
て一日楽しく静寂な大自然
の懐に抱かれて、身も心も
緑に溶けそうな悦びに浸る
ことが出来た。.
この朝、空は載っていた
が次第に晴れた。午前九時
半に古屋交通社前は、押し
寄せた百五十余名の会員で
既に黒山を築いた。
三台のパスに分乗して午
前十時出発し、一路目的地
ス.プチング,ゥォター公園
に向かった。
日曜日の朝の街は至って
静かでぁる,第四00の公
道へ出ると流石車窓の眺望
はすつかり変わり、如何に
ものんびりとした大自然の
風光が、視野に展開され
て、心身ともに夾ゃかにな
る0
心渴(かわき)旅に求め
ズ来し吾の行手に展くる
,緑の山河
,波の如きリズムを胸に田
園はどこまでつづくバス
に掛られっ
バスの窓を少し開けば新
鮮な朝の空気が一斉に吾に
流れ込み心を夾ゃかにす
.る,何.かを捕えよ5とする
我が百に?遙か目路の果て
になり合った低き山々の
原生林や、近くの清流の夏
に見惚(みとれ)ながらも、
私は一っ.の溜待に胸をどき
めかじで車窓より絶えず目
を離さなかった。
群羊の移動に似たる低き
山うす紫に我等の行く手
靑」色の山河や変わりゆ
く田園風景を無我夢中にな
つて眺めているうち、青葉
の中から赤毛のトウモ口コ
シが我が眼に飛び込み、さ
ゎゃかな味觉をそそる。も
0コシの畑が暫く続いた所
に頻りに土をかき散らし、
何か8|物をつついている雉
(きじ)二匹を見付けた。
私は素早く横の婦人に見せ
ようと、あれ、あれ、と言
ぅ間にパスは快速力で過ぎ
てしまった。
青々とした一野菜畑は、盛ー
り上る女体の乳房の如く甘一
ぃ余情を引ぃて起^してぃ
る。そのそびらに、入道豕が
高く高く青空にそそり立ち
我等を威嚇している。
盛りあがる女体の乳房の
型(かたち)してどこま
でつづく起伏の菜園
ト市ょり僅か六+哩離れ
たこの公園までは退屈する
間もなく午前十一時半に着
いた。美しく青葉滴る緑林
が我等一行を迎えて吳れ
れた。誰も景品を当てよう
と無我一夢中となって賑やか
である。ビンゴーは遂にニ
木の下や緑の丘を登り来
し公園は.1^陽と花の氾濫
私はいつしかこの公園が
十回余りくり返えされて午気に入った。折しも白蝶が
後三時に終わり暫時休憩し目亂に飛来して、後になり
た。この休憩時を見計り私一先になりつつたわむれるの
は公園内をくまなく一巡り一であった。ねれは忽(たち
した0
X X
久方振りの楽しい観光旅
た。やがて緑林を漏れてく一行に都じんの,、我が家の
る盛夏の陽を浴びつつ、各一事等すっかり忘れて、:こ。
自好きな場所を陣取って、
美味しそうに昼食を始め
た。足元には夏草が咲き乱
れ、珍らしぃ小鳥が囀ず
る。友人と語りながら賑や
かに昼食を終わり、待ちわ
びていたビンゴーが開始さ
Iナ
私は初めて来た公園を如何
にも珍ちしげに四方を眺め
つつ散策すると、定元の清色の鳥類をも珍らしく眺め
流のほとりに色とりどりの
草花が咲-.^乱,^/れる,美
しぃ緑林ゃ11:1:^我が瞳の11
かない程深かづた,:
.:^ 選者河村撫水
天蚊もぉ,^ず心安けく過すト市立石嘉江
地恵まれて蚊帳を使はぬカナダかな新谷花野
人蚊の大襲巨大の牛も悩みけり,農婦
五客打つ気にもならぬ細々蚊のうなり宮沢波冷
蚊柱の行くえ目で追ふ窓ごしに的場たえ
ペン置きし手にとまる蚊の足ほそし福嶋清
蚊取灯つけて野外で食をとる!^中月子
王手飛車蚊にせめられて涼み台田畑鈍舟
十内.ホラ蚊だぞ背中たたかれにが笑い金仁淑
テータイム蚊のかみあとを数ん妻丸野桃月
草むしりぁちらこちらに^小声山崎.5
毒蚊刺し泣く子につけるアンモニヤ福嶋ひさ子
ブンブン蚊時世と共に姿消す中浜政枝
雨模様蚊柱立ちぬ軒並に三井月鏡
蚊に刺れボンとたたいてお念仏佐々木枯美
蚊をたたくいそがしきかなイチゴ摘み.一松下甚松
蚊を追へばおえばおうほどつきまとう一北沢ぶみ
蚊が入りし声一筋や蚊帳の中北川爽川,;//
選者吟
禅堂の蚊は安全に吸いさがる
ま)ち旅情が自分の身につ
いたと思った。
緑林の中より水鳥の羽撃
(はばたき)が聞こえるの
で小川に添つて散策する
と、水中に棲息する鳥の幾
種類を見た。地上に住む色
た。
私はいつしか一人の道連
れと語りつつ歩いていた。.
すると後から婦人たちがバ
タパタ走り寄って来た。び
つくりして老事と後をふ
り返づて見ると、婦人達は
私の道連れの男を呼び止め
て何かを囁いていた。,
草色の風に乗り来し蝶二
つわれにまつわり旅情高
むる
老
のグチ
.卜
市:
志津
モントリォ — ルの五輪大姿。丁Vを通して溢れるば
会ほ何年か前から騒がれて
いたが、いよいよその日は
やって来た。開会式,には、
はるばる英本国ょケェゥザ
ベス女王が、夫君。フィリッ
プ殿下並ぴにご家族同伴で
ご臨席され、ねんごろなる
メッセージを賜った
美勇登
盆踊
のいつに替ゎちぬぁのゃ洛
句会
り選者河村撫水
か..^の微笑をもづて呼びか
けられた時、,自然と目!3^.0.
熱くなるのを禁じ得な.^ーっ:
》;英女王は何年か前、7ス
カボロ,の新市庁が落,レ
て、その開舘式にご来駕の
みぎり、.孫娘と学校の生徒
女王一達に交って、英、加両小旗
を振つて道にぉ迎えし1
天
五客
十内
、盆おどり地獄のはてまでとどくかな弘中月子.
仏縁も誇りに持らて盆踊り立石嘉江
大柄の揃い愚かたや盆踊り丸野桃月
三尺帯大人のあとからぼんおどり金仁淑
盆踊りあの子この子も手にうちわ山瞎5
盆踊り故人を偶ぶ身の果報佐藤旭山
名に高き江州音頭や盆踊り北川笑川
孫二人調子に合はせ盆踊り,三并月,鏡
盆踊り今日は亡き父母懐かしむ北沢たみ
盆踊り引く手差す手もはなやがに農婦
懐かレきュカタ姿ゃ盆踊り藤田安
年忘れ足並軽ろく盆踊り的場た
沈黙の藍の祭りや盆踊り.新谷花
夏行事西も東も盆踊り 藤本、春
親の夢託して娘らの盆踊り田畑鈍
世の雑事避て気楽な盆踊り.北川笑
盆踊り老も若きも仏の子.佐々木枯
声よきが音頭に踊りはずみけり林浪
選者吟
寺々の衣裳並びし盆踊り
楽
野
き.
穿
子
卩創作短編小説卩
ブドゥ酒の苦味
ト市岸山
(2)
唐木がアイリンに出会つ
た所は移民のための英語学宇木は空手をよくする反
.こ。アイリン,は背面、繊細な神経を持ち合わ
校でぁっ.V,
も屏も高く、剽(ひょう)き
んな性格の女で、授業中に
一人逸脱して日本文化につ
いて大声で喋ることがあつ
た。彼女は日本人だと思っ
た人間には、すれ違いざま
「こにちはゾ」と声をかけ
ていたが、それがために唐
が茂手木という日本人の恋
人をもっていたことを知る
にも大して時間はかからな
かった。彼女によれば、茂
脊ぉ男..1:Vレか:,ぁ。:後浪,
乾木灶113宇11^ぼっぉが:,
茂手沐は泊せき必;^学滑年
ぉ歉容ボ,^^方き掛取レ:ぃょ
ーっカ1^^ハ被の潘(し〈ぶ;レ))「
れ:险哲懇;ん1115&:ぉ银彬拔
ばメ,.,^铢が空手ー1&の剛
の脊とは見まいと恵やた。
末は、アイリンと言葉を交茂寻木ば確かに優しそうに
.すょぅになケ、そして彼女見える男であった。
そうしたある日、その度
手木がァ7^リ,ンを置ぃて曰
本女性と婚約したという話
が、口髭(ひげ)の和製ヒッ
ビーによって唐木に運ばれ
てきた。それはアイリンに
目立って欠席が多くなり、
話しかけても口数が少な〜
く、特異な笑声が消えてか
ら十日程後のことであつ
た。ぞの頃、斑木は3 (お
のれ)自身も恋愛問題:を抱
えていたせいもあり、アイ
リンの心情を深く思;;遣
(や)つた。レかし、そう
した唐木の同情にしつぺい
返しでもするかのょぅに、
アイリンに再び笑いが戻つ
てきて、それが辺(あた)
りに翻巻き始めたのであつ
た。そのうえ、彼女が後藤
という新たな恋人を得たと
いう話をアイリン自身から.
聞くに到って、唐木は彼女
の笑いだけではなく、彼女
自身をも嫌いになっていつ
た。それらの出来事は約一
か月程の間に起きたのだ
が、唐木には、それがとで
も一連の変化をもたらすに
十分な期間だと考えること
ができなかった。彼は立腹
する理由も、:また必要もな
いのにアイリンに腹を立て
たのであった。
(あの当時、アイリンは
寂しそうには見えなかつ
た。だが、実際には最も寂
しく切ない時期を過ごして
いたのかも知れない。して
みれば、あのじょう舌(ぜ
つ)も乾いた笑いも、彼女
流の寂しさの発露として受
け止められない,ことはな
い。スイスから移住してき
て、一人トロントで生活し
ていたのだから、人間の心
の暖か味に飢え、恋に渴ぃ
ていたとしても.I彼女だ
つて年頃だったのだ11そ
れを黄める木石!俠(ぼくせ
きかん)なんていやしな
い。それに、どの道、移住
してきた人間は、このカナ
ダで絶ぇず何か1^滔ぃてぃ
る喾なのだから。
だが、II5^になったことが
あった。それは彼女が、
無理やり彼女自身にある
事柄を現実だど信じ込ま
せよラとしていたのでは、
或いは、彼女自身を欺(ぁ
ざむ)こうとしていたの
ではなかつたか、という
選手の入場の行進光景、色ら、と、欲深い事を考える。
と.^ど.りのグル一プ、いず世界中の人々が、むを合わせ
れも意気発剩(.はっらっ)と
してまさに壮観の.一語のみ
てあれだけの事を成しとげ
るのは時代の流れとは云え
それからは、毎日各頭が下がる。
種の競技を心ゆくまで見せ我々のご先祖様に1目見
てくれる。決勝線へ今一歩せてあげたい。先日妹の便
と云う時、引っ張ってやり
たい気持ちで自然と手に力
が入る。又、バスケットポ1
ルが入りかけてポーンとは
ね返すとがつかりする。昔
学校時代に遊んだ事を連想
,^:て感,,.。た:。ま.::「.「.:
日頃、英語のドラマの画
面を見てぃ:る身にほ全く目
の祭.?^で、居ながら見银さ1
せで貧づてたのしませてい
!だけるの.は、やはり、長過ぎたのと違いますか9
時、目(ま)のぁたり拝顔生きの賜物と感謝する。こ
した事を思い出す。
ひまわりと:!11びてクイン
御通過を
とは、その時の思い出の.
句……。,
さて、丁 Vの画面はすつ
か.;.-整備ざれた会場へ:各国
んな事を年中見せて貰え
.2;^にモント才ールの近く
のお住まいが羨(うらやま)
しいと……。若い者ならと
も角、我々老人には^嶺の
花……。あの人ごみの中へ
どうしてどうして……0し
かし、あちこちから行った
とか、行くとか、老んとぃ
えど.も血の踊るような事が
耳に入る。それにレても自
分達は生まれるのがちと早
沐様も老の愚痴とぉ笑
給うだろう。
ぐ印刷は,大陸へぐ
結婚その他各招待状、名刺、ステートメント
など、日英両語で斩活字により美しく印刷い
たします0
大陸時報社
で
ことなのだ。アイリンは
日本文化、殊に生花が彼
女を慮(とりこ)にして
しまったと言つていた。
彼女は茂手木が婚約した僅
か二か月程後に後藤と婚約
したのであつたが、その際
に、後藤が生花.の国から来
たから、という理由をしか
つめらしく添えていたもの
だった。果して婚約に理由
など添えなければならない
理由.があるのか。.仮に必要
だとして、アイリンにとつ
て「愛」は結婚するに十分
な理由たり得なかつたの
か。何かが脆(もろ)かつ
たために側面的な支えが欲
しかったという訳でもある
まいに……。)
の
食
ボ
ス
め
す
仕0
奉す
ごま
にり
活ぉ.
生て
のし
様た
省い
の業
系営
日で
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だ、来
たでご
いのぞ
てすぅ^
つまど
わり。
味おす
りてま
ぷえい
つな思
たそと
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さ々させ
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